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「どう見ても詐欺」800本被害の情報も 腕時計シェア元代表小湊敬済(本名・福原敬済)容疑者に逮捕状
高級腕時計を所有者から預かって無断で売却した疑いがあるとして、警視庁捜査2課は6日、腕時計のシェアリングサービス「トケマッチ」の運営会社「ネオリバース」(大阪市中央区)元代表、小湊(本名・福原)敬済(たかずみ)容疑者(42)=住所不定=について、業務上横領容疑で逮捕状を取って指名手配したと明らかにした。捜査関係者によると、小湊容疑者は1月下旬に日本を出国しており、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに逃亡したとみられる。
1月に突然支払いストップ
腕時計のシェアリングサービス「トケマッチ」の利用者らがSNS(ネット交流サービス)上に開設したグループチャットには3月時点で、約300人から「預けた時計が戻ってこない」などの相談があり、少なくとも約800本の高級腕時計が返却されないままになっているという。チャットの参加者で、東京都内在住のITエンジニアの男性によると、利用者の多くは資産運用の目的で高級腕時計を、トケマッチに預けていたとみられる。
男性自身も「使っていない腕時計を有効活用したい」と考え、2023年7月ごろ、手元にあった定価約100万円の腕時計を預けた。最初に時計の写真やシリアルナンバーを送信して、仮査定を受けた後に現物を送る仕組みだった。時計はトケマッチから第三者に貸し出され、レンタル料の半額ほどの月額約1万5000円を受け取る契約を結んだという。
当初は契約通り入金されていた。しかし、年明けの1月になって突然、支払いがストップした。さらに、利用者らが預けたはずの時計が、オークションサイトなどで売買されているとの複数の情報が共有されるようになったという。男性は2月、時計の返却を求める内容証明を運営会社の「ネオリバース」に送ったが、宛先不明で戻ってきた。
西日本に住む40代の男性会社員は23年9~12月にロレックス計5本(約3800万円相当)を預けたが、手元に戻ってきていない。
子どもの教育費をためるためにトケマッチを利用した。多い時で月約7万円の使用料が銀行口座に振り込まれていたが、24年1月末に突然、口座への入金額が数万円に減った。不審に思ってネオリバースのホームページを見るとサービスの終了を告げていたため、その日のうちに同社に「時計を返却してほしい」とメールを送ったが返信はない。
男性は「結婚や仕事の節目に記念として買った大事な時計ばかり。本当に悔しい」と憤る。
東日本在住の30代の男性会社員は23年9月、ウブロなど計4本(約450万円相当)を預けた。小湊容疑者が雑誌に掲載されたり、同社がテレビCMを出したりしていることから信用したという。この男性も使用料の振り込みが止まり、時計も返還されていない。「どう見ても詐欺。容疑者が同じ時計好きというなら、誠実に対応すべきだ」と話した。【加藤昌平、木島諒子、岩本一希】
出典:毎日新聞デジタル | 毎日新聞のニュースサイト (mainichi.jp)
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