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松本人志らへの質問回答期限が短すぎ? 文藝春秋・総局長、「取材がずさん」と指摘受け吉本とのやり取り明かす
出典:松本人志らへの質問回答期限が短すぎ? 文藝春秋・総局長、「取材がずさん」と指摘受け吉本とのやり取り明かす (msn.com)
文藝春秋・総局長の新谷学氏が、5日までに配信されたYouTubeチャンネル『ReHacQ-リハック-』の動画企画「あつまれ!経済の森」に出演。お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志をめぐる報道の経緯を明かした。
番組では、MCを務める経済ジャーナリスト・後藤達也氏と対談。新谷氏は、被害を訴えたA子さんの記事を掲載するにいたった経緯や、十分に裏付け取材を重ねたことを語った。
松本側が「訴状の中で一方の言い分にだけ乗っかって記事を作った」などと主張していることについて、新谷氏は「実際にはまず松本さんに直撃的な取材をして、その後、吉本興業にも詳しく多岐にわたる質問を送って、27時間くらいかな。一定程度の猶予をもって『きちんと事実関係に応じてください』ということはお願いしたんですけれど、吉本サイドのお答えは『期限までに回答がなかった』というのを回答にして下さいという電話が来た」と説明。
「一つひとつの事実確認に応じていただくことはできなかったので、読んだ方の印象としては被害者サイトの言い分ばかりと読めるかもしれないが、松本さんサイドにも丁寧にお話を伺いたい、できれば対面でインタビューをしたいと思っていました」と真意を明かした。
これを聞いた後藤氏が「何の予告もなく、街を歩いている時に突然立ち話でだいぶ前のことを聞かれても、それはほとんどの人が困るように思いますし、書面での質問送付で27時間って仰いますけど、なかなかこれだけ重たい問題でいろんな人に事実確認をしなきゃいけないですし、どういう答えが適切か考えなくてはいけない。例えば2週間とか1ヶ月くらい時間があれば、まだもう少し理解ができるんですけど、27時間ってあまりにも短すぎませんか?」と“直球”質問。吉本興業、松本側に立つわけではないと強調しつつ、「少し取材がずさんと言われてしまっても仕方がないんじゃないかなと思えるところがある」と指摘した。
新谷氏は「本来であれば対面で松本さんとゆっくりインタビューを丁寧にできればいいですけど、現実的には今までの経験上、なかなかそういう展開にはならない。『じゃあこういうことで松本を出すから、ちゃんと本人に聞いて下さい』という風には、吉本さんともずっと何十年も取材をしてきたことから言って(ない)」と答えた。
続けて、芸能人への取材について「プライベートに関しては直接本人に確認。一番確実なのは事務所を通さずにご本人に伺うことだから、荒っぽいとお感じになることについては理解はできますけど、まずは当事者の肉声、反応をしっかりと取る。全く身に覚えがないんだったら、そういうリアクションをされるだろうし、何かしらやましいところがあれば、そういうリアクションをされる。直撃取材そのものを絶対にやってはいけないという風には思ってはいないですね」と述べた。
後藤氏は「A子さんへの取材は3年あまり。本格的な取材は1ヶ月ということですが、それでも1ヶ月かかっているわけで、かつ現場の客観的な証拠が集めにくいものなので特に双方の主張を丁寧に聞く必要性がある」と、改めて“回答期限の短さ”について言及。「であれば、いきなり直撃するというのは一つの取材手法かもしれないですけど、もっと数週間時間をおいて本当に話す時間がないのかということをお願いした上で、それでもなお1ヶ月経っても取材に応じなかったと言われれば仕方がない気がするんですけど、短く区切ってすぐに報じるというのは、もう片方の主張を聞き入れずに飛ばしたという風に解釈されても仕方がないように思う」と私見を述べた。
新谷氏は「現実には吉本興業に取材を申し入れた段階でメール1通送って締め切り前に(返信が)来なかったという話ではなくて、当然ながら水面下ではいろいろなコミュニケーションがあるわけですよ。そういうやり取りの中で例えば向こうがもっときちんと答えるつもりがあるならば、『もう少し時間をくれないかな』とか『本人によく確認をしたいんだ』とか『いろいろ調べるからこれだと少し無理だから』と言われれば『わかりました』と基本的になりますよね。吉本はずっとその後も一貫して、第7・8弾をやってもずっと同じで『期限までに回答はなかったということにしておいてね』という(返信だった)」と明かした。
また、看板タレントの渋滞な芸能生活・生命に関わる事案ならば「最低限の事実確認は早急にすべき」とし、「少なくともそういうことはないということだけでも一刻も早く打ち返すというのは、危機管理的にも鉄則ではないかと思う」と説明。「吉本が一切事実無根と言ったのは記事が出た後。なんとなく吉本のコメントは後退してきている印象。最初の対応がどうだったのかなという感じがします。『もうちょっと時間をもらえれば丁寧に答えるし松本本人にも確認する』あるいは『松本本人を出すから直接聞いてみてくれ』『もう少し時間がいる』と言われれば、当然『これは締切ですから』とバンと切ってしまうような対応はしない」と、場合によっては猶予をもうけるスタンスだったと明かした。
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