Views: 82612
「えっ、前科つく!?」反則金7000円支払わず逮捕 なぜ“出頭命令”を放置した?交通違反者らの事情と後悔
意外と知らない交通違反の現実。反則金を払わずに放置していると、家に警察官が来て逮捕されることがある。
2022年11月、警察官が向かったのは、スピード違反の反則金を半年以上支払っていない男性の家。
警察官:
●●さん。警視庁城東署の者です。ごめん、大丈夫?今。
男性:
あ~大丈夫です!
突然、警察官が来て驚いた様子の男性。いったん着替えて出てきたところで、警察官がある紙を手渡す。
警察官:
今日はね、出頭示達書というのが来てまして。分かるよね?令和4年2月13日に速度(超過)30km/h未満の違反。
「出頭示達書」。反則金を支払わず放置していると、警視庁への出頭を求められるのだ。では、こうした出頭命令に従わないとどうなってしまうのか。
違反を繰り返し、未払いの反則金も
別の日の早朝、東京都墨田区。警察官が向かったのは、交通違反の反則金を支払わず、出頭もしてこない30代の女性の家。インターホンを押すが応答はない。ノックをすると…。
警察官:
ごめんくださーい。
女性:
はい。
警察官:
おはようございます。ちょっと上着羽織って、下りてきてもらっていいですか。警察です。
女性:
な、なんでしょうか?
警察官:
ちょっとお話するので。
家から出てきた女性に、要件を説明する。
警察官:
交通違反の件で。
女性:
交通違反?支払いしているんですけど。
警察官:
手続き終わっていないのがあるんですよ。
女性:
えー。
実は、これまでに何度か違反を繰り返し、未だに支払っていない反則金があった。
警察官:
令和3年8月25日、一時停止で取締り受けたの覚えていないですか?
女性:
あ~はい、ありました。
警察官:
その時の反則金が、まだ納められてないんですよ。
女性:
は~なるほど…。
1年以上前の一時停止違反。反則金7000円を払わず、要請があったのに出頭もしていなかった。その結果…。
警察官:
この件について手続きが終わってないので、逮捕状が出ています。
女性:
逮捕!? え! 逮捕!?
逮捕状と聞いて、かなり驚いている様子。
警察官:
きちんと手続きを終わらせるための逮捕状。
女性:
あああ、はい。逮捕!? はい。
警察官:
手錠かけますので。
女性:
えええ!? はい。
警察官:
私の時計で7時02分。
女性:
えええ。
警察官:
通常逮捕します。
女性:
はい。逮捕歴が残っちゃうってことですか?
警察官:
逮捕歴というか、前科前歴という感じですね。
女性:
前科つく!?
警察官:
つきます、はい。
手錠をかけられ後悔 出頭しなかった理由は
前科がつくことを告げられ、かたまる女性。手錠の音が響き、女性は逮捕された。出頭しなかった理由は…。
警察官:
出頭しなかったのは、ただ単に忘れてた?
女性:
そうです…なんかもう、やることが多くて。あとコロナ禍もあって。仕事的に結構大変なんですね。
コロナ禍の影響もあって、出頭できなかったと話す。
警察官:
ハガキもね、送らせてもらっているんですよ。
女性:
祖母が亡くなったのが8月…バタバタして。それでなんか、よく書類とかがいっぱい区役所から来るんですけど。
警察官:
それとごっちゃになっちゃって?
家庭の事情もあり、手が回らなかったと説明する。しかし、放置したまま見逃してもらえるものではない。
警察官:
結局、正当な理由なく出頭がなければ…当然。
女性:
それはそうですよね。
警察官:
逮捕状というのは…。
女性:
ご連絡一本でも入れないといけなかったですよね。そうだ、そうだ、そうだ…。申し訳ありません。お手数をおかけして。申し訳ないです。
天を仰ぎ、後悔する女性。交通違反の反則金を扱う警視庁の施設に連れて行かれ、他の違反と合わせて罰金2万1000円を支払うことになった。
このように、反則金を支払わずに逮捕された東京都の違反者は、2022年の1年間だけで800人以上に上る。
職場に何と言えば…警察官の訪問に動揺
別の日、警察官が訪ねたのは、右折禁止の違反で反則金7000円を1年半以上放置している30代の男性。
警察官:
一度ご連絡をいただいてはいるのですが、その後、一向に出頭がなくて。今日、もうこの足で我々と一緒にご同行願えますか?
警視庁への同行を求める。男性は職場に連絡を入れようとするが…。
男性:
なんてなんて言ったらいいですか…。
警察官:
警察の人が来て、とりあえず終わったら連絡しますと。
男性:
ちょっと色々重なっているんで、正直にはちょっと言えないんですよね…。
何やら事情もあり、職場に「逮捕される」とは言えないと困った様子。
男性:
すみません、ちょっと心の準備が。
警察官:
いいですよ。
その後、10分ほど心を落ち着けた男性は、ようやく職場と連絡を取り警察車両へ。
警察官:
7時03分。通常逮捕します。
お金がなくて後回しに「捕まると分かっていた」
出頭しなかった理由を問い正す。
警察官:
それで、来られなかったのは、ただ単にお金がなかったから?
男性:
そうですね。一番はそれですね。やっぱり後回しになってしまって…。
警察官が男性を諭す。
警察官:
厳しいことを言うようだけれども。例えばね、どっか遊びに行くとかお酒飲みに行くとか、そういうお金はすぐボンっと出ますよね。お金がなかったから後回しにしたっていう、単純なものじゃないと思うんですよ。
こう言われて涙目になってしまった男性。かすれ声でこう話した。
男性:
他の生活費とか、他にも支払いとかがあるので。ちょっと結果的に後回しに。こういうふうに捕まるっていうことも分かってはいたんですよ。
警察官:
分かってはいた!?
出頭しないと逮捕される可能性があることを「分かっていた」という。それなのに出頭しなかった理由は…。
警察官:
分かってて、何でリスクを選んだんですか?
男性:
自分の今の精神状態とか生活、他にも借り入れがあったりとか、それで。
借金をしていて、反則金が払えなかったという。その後、男性は罰金7000円を支払うことになった。
交通違反の反則金を支払わず後回しにしていると、身勝手な言い訳は通じるわけもなく、違反者は逮捕され罰金を納めることになる。
(「イット!」3月20日放送)「えっ、前科つく!?」反則金7000円支払わず逮捕 なぜ“出頭命令”を放置した?交通違反者らの事情と後悔 (msn.com)
返信する