滋賀県高島市の会社が同市内で進めていたイチゴ栽培施設整備事業が所定の期間内に完了せず、今年4月、国の補助金交付が取り消された。市は国から交付される前に、市の補助金として会社に3億7300万円を支払ったが、返還されていない。市は「回収に向けて手続きを進めていく」としている。
市の予算説明書などによると、事業は農林水産省の「農産物等輸出拡大施設整備事業」で、新旭町藁園の約2万3240平方メートルの農地に、イチゴ栽培の生産技術高度化施設3棟を整備するという内容。2021年1月に設立された株式会社「風車」(飯阪太祐代表取締役)の事業で、付加価値をつけたイチゴを栽培し、海外に輸出するとしていた。
市によると、県議会と市議会の21年度補正予算案の可決を経て、農水省から22年3月、総事業費の2分の1にあたる補助金約7億4900万円が交付決定された。また、事業は翌22年度末までの完了を条件に、繰り越された。
国からの補助金は事業の完了後に交付される。同社から工事などにかかる費用として「概算払い」の請求を受けたことから、市は22年6月、市の補助金等交付規則に基づいて、同社に約3億7300万円を支払った。
だが市は、23年1月時点で工事が進んでいないことを確認。同社は新型コロナウイルスによる物価高騰や資材不足を理由に、23年度への繰り越しを市に申請した。しかし、国の基準で天災などの避けがたい要因を理由とする「事故繰り越し」とは認められなかった。
事業が完了していないことから、4月17日付で国からの補助金交付決定の取り消しが市に通知された。
市は同社に対して5月9日付で補助金返還命令書を送付。市によると、同社と連絡は取れているが、5月末時点で同社から返還されていないという。
市農林水産部の担当者は「事業が完了すると見込んで補助金を概算払いした当時の判断は間違っていなかった。雇用や新たな産業に資すると期待していたが、このような結果となり残念。回収に向けて手続きを進める」としている。市は近日中に同社に督促状を送付するという。
消えた3億7000万円 自然豊かな滋賀県・高島市で町おこしの「イチゴ農園」計画がとん挫 市が先払いした補助金の行方は? 事業者『風車』の実態とは?2023年09月06日














補助金3億7千万円戻らず 未完のイチゴ栽培施設 滋賀・高島市が業者提訴

イチゴ栽培施設の建設を計画していた会社「風車」(滋賀県高島市新旭町旭)に対して高島市が支払った補助金約3億7300万円が未返還になっているとして今月11日、同市が風車を相手取り、補助金全額の返還と今年6月から支払い終了まで年10・95%の割合の延滞金の支払いを求める訴えを大津地裁に起こした。これまでの経緯をまとめ、現状をリポートする。
概算払い
「道の駅しんあさひ風車村」(同市新旭町藁園(わらその))に隣接する農地約3万3000平方メートル。この地で風車がイチゴ栽培の生産技術高度化施設3棟を整備する事業を計画し、「農産物等輸出拡大施設整備事業」として令和3年度の国の補正予算で事業採択された。
総事業費は約16億4800万円で、計画では、自動カーテン装置、光合成促進装置などを備え、付加価値のある白イチゴを育てて台湾、シンガポール、タイ、香港に輸出する予定だった。
国の補助金(約7億4900万円)は事業完成後に交付されるため、風車は市に工事費用などの仮払いを要請した。市は4年6月、市の規則に基づき、「概算払い」として補助金約3億7300万円を交付した。
工事は、風車が実施した一般競争入札で決まった横浜市の業者が同月6日に開始。しかし、今年3月末までの期限に工事は完了しなかった。
コロナの影響
「工事従事者の新型コロナウイルス感染や、設備機器に使用する半導体不足による納期の遅れなどにより、期間内に事業の完成が見込めなくなった」
今年1月31日、市は風車からこう報告を受けた。
市はすぐに滋賀県と協議。県の指示で3月14日に「事故繰越承認申請」をしたが、「国の基準による天災などの避けがたい要因とする事故繰越とは認められない」との回答を受け、4月、国の補助金交付決定が取り消された。そして、5月8日、市は風車からの補助金交付申請の取り下げを受理した。
市は同市の補助金等交付規則に基づいて翌9日、風車に返還命令を出したが、期限の5月31日までに返還されなかった。
6月にも督促をしたが、返還されなかったことから、提訴に踏み切った。
工事は継続
今月12日、風車村に隣接するイチゴ栽培施設の建設予定地では、工事が進んでいた。3工区で、着工時とは異なる大阪などの業者がコンクリートの外枠などを作っていた。業者によると、今月末までに外枠は完成するという。

市庁舎と目と鼻の先にある集合住宅に本社を置く風車には人影がなかった。集合住宅に2年以上住んでいるという住人は、「人の出入りを見かけたことがない。そもそも荷物の搬入もなかった」という。
同市農業政策課によると、風車は、「未返還の補助金約3億7300万円を返す意思がある。イチゴ栽培施設の建設も完了させる」と話しているという。
同市の福井正明市長は提訴について、「当該債権の確実な回収に向け、組織をあげて全力で取り組む」とコメントしている。
同市住民が6月に実施した市長に対して「概算払い」の返還を求める住民監査請求では、今回の「概算払い」は「違法または不当な公金の支出にあたるとはいえない」と判断された。だが、不問にできるはずがない。どこかに問題があったはずで、市職員の見通し・判断の甘さも含め、検証が必要だ。(野瀬吉信)
6月13日 京都新聞
イチゴの栽培施設建設を 計画していた会社に補助金 を先払いする「概算払い」 として高島市が支出した3 億7300万円が未返還と なっている問題で、市は12 日、同社に対して10日以内に返還するよう督促状を送ったことを明らかにした。
返還していない会社は、 同市新旭町の株式会社「風 車」(飯阪太祐代表取締役)。 市は5月9日付で補助金返 還命令書を送付している。 だが、期限とした同31日ま でに返還されなかったこと から、12日付で督促状を送付したという。
毎日新聞
朝日新聞
🍓朝日新聞の記事を転載させていただきます🍓
滋賀県高島市の会社が同市内で進めていたイチゴ栽培施設整備事業が所定の期間内に完了せず、今年4月、国の補助金交付が取り消された。市は国から交付される前に、市の補助金として会社に3億7300万円を支払ったが、返還されていない。市は「回収に向けて手続きを進めていく」としている。
市の予算説明書などによると、事業は農林水産省の「農産物等輸出拡大施設整備事業」で、新旭町藁園の約2万3240平方メートルの農地に、イチゴ栽培の生産技術高度化施設3棟を整備するという内容。2021年1月に設立された株式会社「風車」(飯阪太祐代表取締役)の事業で、付加価値をつけたイチゴを栽培し、海外に輸出するとしていた。
市によると、県議会と市議会の21年度補正予算案の可決を経て、農水省から22年3月、総事業費の2分の1にあたる補助金約7億4900万円が交付決定された。また、事業は翌22年度末までの完了を条件に、繰り越された。
国からの補助金は事業の完了後に交付される。同社から工事などにかかる費用として「概算払い」の請求を受けたことから、市は22年6月、市の補助金等交付規則に基づいて、同社に約3億7300万円を支払った。
だが市は、23年1月時点で工事が進んでいないことを確認。同社は新型コロナウイルスによる物価高騰や資材不足を理由に、23年度への繰り越しを市に申請した。しかし、国の基準で天災などの避けがたい要因を理由とする「事故繰り越し」とは認められなかった。
事業が完了していないことから、4月17日付で国からの補助金交付決定の取り消しが市に通知された。
市は同社に対して5月9日付で補助金返還命令書を送付。市によると、同社と連絡は取れているが、5月末時点で同社から返還されていないという。
市農林水産部の担当者は「事業が完了すると見込んで補助金を概算払いした当時の判断は間違っていなかった。雇用や新たな産業に資すると期待していたが、このような結果となり残念。回収に向けて手続きを進める」としている。市は近日中に同社に督促状を送付するという。(林利香)
日本共産党高島市議団ニュース
森脇議員 「いちご農園はどうなるか」
https://www.city.takashima.lg.jp/material/files/group/116/0506-moriwaki-1.pdf
森脇議員 「いちご農園はどうなるか」
発言事項
要旨 R3年度補正で市長が提案され、同時に4年度に繰り越しされた農産 物等輸出拡大施設整備事業の執行状況につき伺う。
① 当該地である高島市新旭町薬園3215番地等は、 農地法第3条で市農 業委員会が許可をしている経過がある。 同事業はR4年度の繰越明許事 業であり、R4年度末には完了が必須の事業だ。 しかし当該現場では、 完成していない現状であることが確認できる。 現進捗をどう把握している か。
②R4年度内に完結できていない現状下だが、 どのような工程管理・指導し てきたか。
本交付事業執行におき、 R4年3月31日付けで滋賀県知事が 市長に通知した文書がある。 その通知文の中に、 補助事業者は次の法 律令・規則・要綱・要領に従わなければならないとしている。
その規程とは、 「国補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律や 同施行令」 農林畜水産業関係補助金など交付規則、 同関連交付規則、 実施要綱 実施要領等と記載する。
規則や交付要綱の規定に従った補助 事業者への指示や教示であったか。
6月7日京都新聞







