社会問題

メンズエステ強盗裁判傍聴記~疑問の多い盗難事件

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 2023年7月10日に、東京地裁刑事512号法廷で、佐藤亜実佳を被告とする「建造物侵入、窃盗」の裁判が開かれた。
 この事件は、この裁判の前に6月27日に東京地裁刑事512号法廷で開かれた北野詩織を被告とする裁判と同じ事件で、別々に審理されているものだ。
 北野詩織は佐藤亜実佳の命令に従い、佐藤亜実佳に報酬を貰う形で犯罪に参加し、検察側の提出した起訴状を全面的に認めた形のため、佐藤亜実佳の裁判と内容がほとんど重なり、佐藤亜実佳の裁判以上の情報はないため、この傍聴記と合わせた記事とすることをご了承いただきたい。

被告人らしからぬ服装?

 佐藤亜実佳は北野詩織と同様、保釈されているために、一般傍聴席からの入廷だった。ここで非常に印象的だったのが、共犯者であった北野詩織との服装の違いだ。
 北野詩織は白いワイシャツで質素な印象の服装であったが、佐藤亜実佳は、大人しめではあるものの柄の付いた、非常にフワフワしたワンピースで、刑事事件の被告としてはあまり見かけない、裁判所内では派手めな服装だったことだ。
 裁判の出廷に服装の決まりはないものの、日本における一般常識的観点からすると、反省の意思が見られないのでは?と疑われても然るべき服装だった。

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被害者に対してカネ払え?

 公訴事実が検察官によって読み上げられた。要約すると次のとおりだ。
 佐藤亜実佳は、北野詩織と共謀の上、窃盗の目的で令和5年2月19日に銀座にあるマンションの一室に不法侵入して現金17万円を盗み出す。その後、同じ管理者の別のマンションの部屋に侵入し、そこでは14万8千円を盗み出す。
 その後、上野に行き、そこで佐藤亜実佳は共犯者の北野詩織に報酬として8万円を手渡し、残りをファミリーマートのATMに入金した、というものだ。
 そして検察側から被害者からは絶対に許すことができない、厳重に罰してほしいとの要望が出されていることが紹介されていた。
 共犯者である北野詩織の供述調書も合わせて紹介された。二人は侵入から窃盗まで一緒に行動していたので、犯行内容はほぼ佐藤亜実佳と同じ内容であった。
 唯一、北野詩織と佐藤亜実佳の供述調書で著しく異なる点は、佐藤亜実佳は被害者に対して「10万円ちょっとの給料未払金を払ってほしい」という要望を訴えている点だ。

佐藤亜実佳
佐藤亜実佳のフェイスブックより

盗みを正当化させようとする無駄な努力

 佐藤亜実佳が窃盗に入ったマンションは、自身が勤めていたメンズエステ店が施術室として使用していたマンションであったが、要するに、そのメンズエステ店で雇用されていた際に、給料が払われていなかったが故に、その未払い分を取り返すためにやむをえず、盗みに入ったのだとでも言いたかったのであろう。
 仮にそういう事情があったとしても、盗みに入ることは言語道断であろうし、そもそも未払い分が10万円ちょっとだと言っていながら、一つの部屋に忍び込んで10万円以上盗み、さらに追加で別の部屋にも侵入して10万円以上、判明しているだけでも合計31万8000円を盗んでいるとなれば、給料未払いという動機に整合性はない。
 そうしたことから、お金を盗んだ被害者に対して「カネ払え!」と言うのは、あまりにも身勝手な逆ギレだ。

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佐藤亜実佳と共犯者たちの関係

 なぜここまで厳しく断罪するかというと、佐藤亜実佳の反省の色が見えない態度もさることながら、この事件には、まだ解明されていない限りなく黒い疑惑が存在するからだ。
 そもそも佐藤亜実佳の逮捕も偶然が重なったものだった。内部事情をよく知る身内による侵入窃盗犯罪は、犯人の目星をつけるのは簡単であるが、逮捕に結びつく決定的な証拠を掴むのが難しいのが実情だ。
 佐藤亜実佳が逮捕に至ったのは、前回の記事 (メンズエステ強盗裁判傍聴記~侵入目的は窃盗ではない? | 国際新聞社 (kokusaipress.jp) に登場した松島祐介が逮捕されたことが発端で、その松島祐介に犯罪をそそのかしたのが佐藤亜実佳であることが捜査の過程で発覚し、警察の権限による強力な捜査によってその裏付けがなされたからだ。
 また共犯者である北野詩織も、窃盗の報酬として25%が支払われたという状況から明らかに佐藤亜実佳に従う形で窃盗犯罪に加担しているといえる。松島祐介も佐藤亜実佳の指示で犯行に及んだと供述していることから、つまりこの事件は、佐藤亜実佳を頂点としたピラミッド構造になっているのであるが、警察の立件では佐藤亜実佳を主犯者、他の被告たちを従犯者という一つの事件としては扱わず、それぞれ個別の案件として立件している。
 

佐藤亜実佳
松島祐介のフェイスブックにも登場していた佐藤亜実佳

 

まだ逮捕されていない共犯者がいる!

 筆者が不思議に思ったのは、なぜ佐藤亜実佳は北野詩織を犯行に同伴させたかである。というのも、両者の供述を聞く限り、両者は犯行時、ほぼ同じ動きをしているからだ。普通なら、二人もいるならば、一人は見張り役、一人は実行役と役割分担でもするものだろうが、ほぼ、二人は同じリスクを犯していながら、佐藤亜実佳は北野詩織に盗んだお金のうち、報酬として25%に相当する8万円しか与えていない。つまり佐藤亜実佳と北野詩織には、主従関係があったことが伺われる。
 また、佐藤亜実佳は松島祐介に不法侵入をさせたのも疑問だし、またその佐藤亜実佳の指示に従って犯罪というリスクを犯した松島祐介の犯行動機も疑問が残る。なぜ松島祐介は佐藤亜実佳の命令に従ったのか。佐藤亜実佳と北野詩織、佐藤亜実佳と松島祐介との間に、なぜ主従関係が働いていたのか。

逮捕されていない共犯者が傍聴席に?

 さらに、実はこの事件にはまだ裏がある。佐藤亜実佳が侵入した部屋の不正解錠の方法は、佐藤亜実佳が当時、知り得ないはずの情報だったというのだ。つまり、佐藤亜実佳に不正解錠の方法を教えた新たな共犯者がいるはずだというのだ。
  実は、法廷の被告人席に座る佐藤亜実佳の最も近くの一般傍聴席に座る、一般人としては、少々不自然な感じの女性がいた。異様なほど真剣に裁判の様子を見守っているその女性は、年の頃は佐藤亜美佳と同じようであるが、どことなくのっぺりとした顔立ちの女性だ。その表情の真剣さ、深刻さは並々ならぬ物があったが、まさか、この女性は逮捕こそまだされていないものの、今回の強盗の共犯者、メンエス強盗団の一味ではないか?と考えるのはあまりにも、乱暴な推理であろうか。
 警察側は、今回別々に審理を進めているものの、それぞれが関連しあっている状況をすでに把握しているようである。しかし、立件が難しいのか、あえて個別に立件して、個別の裁判として勧めているようであるが、場合によっては松島祐介の次回公判で、あらたな事実が飛び出すかもしれない。それによって、別件での再逮捕や、あらたな逮捕者が現れる可能性もある。

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 >>メンズエステ強盗裁判傍聴記~侵入目的は窃盗ではない?

国際新聞編集部

ただただ謙虚な姿勢でありのままのことをありのままに伝えることこそ、 ジャーナリズムの本来のあるべき姿。 それを自覚はしているものの、記者も血の通った人間。 時にはやり場のない怒りに震えながら、 時には冷酷な現実に涙しながら、取材をし、 全ての記事に我々の命を吹き込んだ新聞を作っています。

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